通信速度の単位「kbps」や「Mbps」とは?
まずは通信速度を表す単位について説明します。
インターネットの通信速度は「bps(ビーピーエス)」という単位で表され、値が大きいほど通信速度は速くなります。
「bps」は「Bit per second」の略で、1秒間に何bit(ビット)のデータを転送できるかを表したものです。
「1,000bps」=「1Kbps(キロビーピーエス)」「1,000Kbps」=「1Mbps(メガビーピーエス)」となります。
また、8bit=1Byte(バイト)なので、例えば「8Mbps」なら1秒間に約1MB(メガバイト)の通信が可能であることを表します。
通信速度の目安とは?
一般的に、ストレスなく通信できるのは10Mbps(スマホは5Mbps)~30Mbps程度と言われています。
通信速度には「上り(送信/アップロード)」と「下り(受信/ダウンロード)」があり、メールの受信やWebサイトの閲覧、動画の視聴をする上で重要なのは「下り」です。
PCやスマホをインターネットにつないでいて「速い」と感じるのは「下り」の通信速度が速いためです。
ただし気を付けたいのが、ネット契約時に表示される最大通信速度。これは「ベストエフォート方式」という回線事業者が提示する最大数値です。あくまで理論上の数値であって、常にこの速度での通信が保証されているわけではありません。光回線の場合、実際の通信速度はその3~6割程度と言われます。
メールやLINEを使う場合
下り128kbps~1Mbpsが目安です。128kbpsは通信制限がかけられたときの速度です。テキストだけであれば問題ありませんが、画像や動画などのファイルが添付されている場合、ダウンロードするのに時間がかかります。
Webサイトを閲覧する場合
5~20Mbpsが目安ですが解像度によって異なります。
例えば4Kのような高画質動画を視聴する際は25Mbpsは確保したいところです。
例えば、YouTubeは下記の速度を推奨しています。
Googleの検索窓に「スピードテスト」と入れて検索すると通信速度を測定することができます。
「上り」「下り」の両方の結果が表示されます。
下りは10Mbps出ていればOKラインです。遅いと感じたら測定してみてください。
インターネットが遅い時の原因
回線の問題
回線に大量のアクセスが集中すると回線がつながりにくくなります(これを輻輳(ふくそう)と呼びます)
PPPoE方式による接続回線を利用している場合はIPoE方式に変更することで改善を図ることができます。
プロバイダの問題
同じ回線でもプロバイダによって速度は異なります。
その他の原因に心当たりがない場合は契約しているプロバイダに直接問い合わせることをおすすめします。
WiFiの問題
無線の場合は電波状況やエリアの影響で通信速度が遅くなることがあります。
この場合は有線に切り替えることで改善されるケースもあります。
パソコンの問題
「更新プログラムが溜まっている」「OSが古い」といった原因で速度が落ちることがあります。
前者は更新を完了させることで改善されることがありますが、後者の場合は新しいOSに切り替えることでしか改善できないケースもあります。
接続機器の問題
ルーターが故障していたり型番が古くてスペックが足りない(高速通信に対応していない)といった場合は速度が落ちます。
また、HUBの規格に合わないLANケーブルを使っていて遅くなることもあります。この場合は買い替えが必要です。
接続方式の問題
IPアドレスがIPv4の場合はIPv6にすると通信速度が速くなることがありますが、IPv6を用いていても遅いと感じる場合はインターネットの接続方式を確認しましょう。「回線の問題」でも触れましたがPPPoE方式にしている場合はIPoE方式にすることで速度が改善されることがあります。
5G
速度は4Gの100倍?
5Gの通信速度は最大で20Gbpsで、4G(LTE)と比較すると約100倍の速度アップとなります。
2時間の映画をダウンロードするのに4Gが5分かかっていたところを5Gなら3秒で終了する計算です。
日本での提供開始は2020年から
2019年4月、総務省は携帯電話会社4社に5G用の周波数を割り当てました。2019年秋にも試験サービスが開始され、
2020年春以降の本格的なサービス提供開始を目指し、各社が5Gに対応した新商品開発の動きを活発化させています。
5GでIoTが加速する
5Gは社会のIoT化(さまざまなモノがインターネットに接続すること)を促進すると期待されており、
あらゆる産業に多大な影響を与えると見られています。
5Gの活用により実現が期待されること
農業:ドローンや無人農機による農作業
交通・移動:完全自動運転の実現
建設・土木:建機の自動化による施工の高精度化
教育・文化:ICT教材導入による体験型授業の実現
医療:遠隔地からの手術支援の実現
製造:工場内設備のリアルタイムな制御・メンテナンスの実現
オフィス:遠隔地からのバーチャル空間での会議の実施