お金は誰からいただけるのか?
以前勤めていた会社で、同僚の責任者が言ってました。
「我々は誰からお金を貰っているのかわかる?」よく部下に質問していましたね。
「お客様」が正解だと言う説明をしていましたが、正直「?」でした。んん?そうかな?
商売の形態から、各社色々ありますけれども、
例えば飲食店などのサービス業であれば、サービスを提供して、お客様に確かにお金をいただく、そしてそれが売上になります。
では何故私は「?」と思ったのか、
従業員だから、その子は会社からお金貰うでしょ?売上があろうがなかろうが給料を貰うよね?
と思いました。
我々の様な代理店業はキャリア(メーカー)様の売りたい商品を販売し、お客様とキャリア(メーカー)を繋ぐ役目であります。
従って、会社としても、お金はキャリア(メーカー)からいただきます。
いや、言っていることはわかるんですよ、確かにお客様在りきでお客様がいないと成り立ちません。正論です。
そもそも「お客様第一主義」という言葉があります。
昭和の大スタ三波春夫は「お客様は神様です」と言いました。
しかし、どちらも意味合いとして「お客様がどんなことよりも何よりも優先される」という意味ではありません。
「お客様を神様の様に見立てて全力を尽くす、お客様の満足度を追究する」という意味の筈です。
お客様の言いなりになるのではなく、お客様をファンにする、魅力のある仕事をするという意味です。
さて、「お金は誰からいただけるのか?」
このことがブレると仕事がブレるという話です。
私の考え方は、
キャリア(メーカー)様がいるから、代理店が成り立つ、だからキャリアが求めている要望へ最大限の努力をする。
これが代理店の在り方です。
キャリア(メーカー)様はお客様からお金をいただきますからお客様の要望に沿うサービスを展開したい。
従って、キャリア(メーカー)様が顧客第一主義であり、我々はその想いを受け、全員がハッピーである仕事をしなければなりません。
従業員は代理店である弊社にその想いがあることを理解し、顧客第一主義でなければなりません。
従って、お金をくれる人の想いを反映した仕事をするとなると、
キャリア(メーカー)はお客様のため、
代理店はキャリア(メーカー)のため、
従業員は会社のため、
に仕事をする必要があり、一致する一つの想いを中心に仕事をしています。
それが「お客様第一主義」であるという解釈です。つまり「Win-Winの関係」とは同じ想いが連鎖しないと意味がない。
これがブレると成績が、歩合が、と従業員が自分主義になり、お客様の想いをないがしろにしてしまうかもしれません。
会社が望んでいる、どうあるべきなのかを重々理解して欲しいですし、
会社としてもキャリア(メーカー)様に恥ずかしくない、君たちに任せてよかったと言われる仕事をしていきたい。
手数料ビジネスである我々の様な代理店は、商品の中身ではなく手数料が高い商品を選びがちです。
勿論、その商品を選ぶのはお客様になりますが、従業員が胸を張ってお客様にお勧めできるものがいいというのは
この考え方からきています。
この考え方ができる人は、営業の時に言葉で会話をしません。
お客様が何を考えているのか、どう思っているのか、どう伝わっているのか、を「察して」話します。
自分だけわかっている「専門用語」を使わずに、誰でも理解できるように話しますし、
理解できていないだろうな?と感じれば、伝わるまで丁寧に話すでしょう。
営業の多くが「Yes取り」になっていて、伝わっているよりも、言って、言わせる方法が多い。
何故なら自分が売りたいものを売りたいからです。
お客様満足度をあげていくには、わかりやすいサービスと、わかりやすい説明と、公明正大な姿勢と、
何よりそのマーケットで一番いい商品を、”迅速に””手間をかけずに”ご提供できることが、大前提だと思っています。
お客様の視点で、お客様のメリットが伝われば、お客様からお選びいただける機会が増えるでしょう。
このことが理解できる営業人材を育てていきたい、いい会社でありたいと考えています。
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